STUDIO202エピソード0、おいでよ202の開催によせて。
本日はおいでよ202に遊びに来ていただいてありがとうございます。
すこし、書きます。
この場所ができた前駆には
いくつかの物語があります。
それらが編み込まれて
今この場所やイベントが存在します。
それぞれを説明すると
あまりに脇道に逸れることになるのでざっと。

・秋濱さんと考えていた彫金教室をつくりたいねという話
・同じく秋濱さんと考えていたプロダクト開発の話
・すわちゃんが作家として立ち上がってきたこと
・じゅんが場づくりのベースを求めていたこと
・ひぐがコーヒーウイスキーを提供する基地のような場所を求めていたこと
・じゅんとひぐが制作や企画の仕事を一緒にやっていたこと
・現在のスタジオを元々アトリエをして使っていた友人の転居
・スタジオの真上に住んでいた友人の移住

これらの背景に加えて、
いろんな状況的、タイミング的一致。
過去から流れてきている線を
今起きていることなかで編み込んだら
STUDIO202という場所が生まれた。
というふうです。
線が編み込まれると
そこには面ができます(textile)
できた面を土台にして
STUDIO202は建っています。
そしておそらく今もなお
この瞬間も
編み込みは続いていて
微妙な変形が進行しています。
新しい物語が編みこまれようとしているのかもしれないし
物語が去ろうとしているのかもしれないし
あるいは、編み方が変わろうとしているのかもしれない。

物事は生物で
編んだ布が、くねりとたわむように
いつもうねうねと
常に編纂され、トランスフォームし続けています。
この場所のコンセプトには
Work in progressという概念を入れています。
完成して固まった場所よりも
いつ行っても少しずつ変化している場所のほうが
活気や機運、好奇心が生じやすく
”生きている”という感じを受けます。
“考え”には固定的なところがあり
私もこの文章を打っていますが、
印刷してしまえば抜くことのできない杭を打ち込んでいるようなものです。
ほんとうは今この瞬間にもきっとカタチは変わっているのに。

言葉はとても便利であると同時に不便です。
どれだけ積み上げても今に届くことはありません。
せめて
この言葉の積み上げが、あるいは編み込みが
我々が顔を合わせる今に向かう滑走路くらいにはなるといいなと思います。
本日は
一緒に動いてくださり
編んでくださり、
ありがとうございます。

勝股 淳
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